9年止まっていた指が、ある夜から勝手に動き始めました。
気合が戻ったわけじゃありません。「書く」以外の重さを、仕組みが引き受けてくれたんです。
- Gemini × アンチ君(Antigravity)× SWELLの3層分業が生まれた経緯と全体図
- 判断コストをゼロにする「半自動化の思想」
- 執筆フローはまだ進化中:現在の4層体制と、ヨウカンが「監督」である理由
装飾60分と写真準備30分:指が止まっていた本当の理由
夜22時。仕事と家事を片付けて、作業部屋のドアの前に立つ。でも、開けられないボクがいました…。
9年間、その繰り返し。ブログをやりたい気持ちはずっとありました。でも、WordPressを開いた瞬間に待ち受ける「装飾作業」と向き合う気力が、どうしても出てこないのです。開かずの間になった作業部屋と、積み上がる下書きの山。それがボクの30代でした。
42歳の脳で執筆全体を分解してみたら、原因はもっと地味で、現実的なところにありました。
| 工程 | 所要時間 | 消耗度 |
|---|---|---|
| 本文執筆 | 約2時間 | ★★ |
| 装飾作業(ブロック選択・色設定) | 60〜90分 | ★★★ |
| 写真準備(撮影・リサイズ・文字入れ・命名) | 約30分 | ★★★★ |
| プレビュー確認・微調整 | 約30分 | ★★ |
| 合計 | 約5〜6時間 | — |
最初、ボクは装飾作業が一番のボトルネックだと信じていました。
本文を書き終えた後の脳で、マウスを握って1ブロックずつ選んで、ドロップダウンを開いて、
キャプションBOXか、重要ポイントBOXか。色は青、いや赤の方がいいか……
と迷いながら設定していくわけです。1記事に20〜30回これを繰り返すと、明らかに脳が別モードに切り替わります。
書いていた時の「読者にどう伝えるか」を考える脳から、「このブロックは何色か」を考える脳へ。スイッチが切り替わった瞬間、画面に映る自分の文章が急に他人事のように見えるんです。
キャプションBOX選んで、色変えて、また選んで……もう書く気力ない……
ところが、使い込むうちに気づきました。装飾より、もう1つ手前にもっと重い消耗源があったんです。
写真準備でした。
撮るのは楽しい。問題はその後です。リサイズして、文字を入れて、ファイル名を付けて、アップロードする。(1枚あたり数分でも、記事1本に5〜6枚使うと30分が溶けます。)
しかも厄介なのは、写真準備が装飾作業の後に控えているという構図です。本文と装飾でクタクタになった脳に、写真の文字入れはもう登れない山でした。
今日はもう無理だ、写真は次に公開する時にやろう……
その「次」は永遠に来ないのです。下書きフォルダには、写真未挿入の記事だけが積み上がっていきました。
アンチ君が「しょぼい」第一印象からどう育っていったか。その記録は別記事に書いています。
偶然のきっかけと、3層が生まれた順番
突破口は、偶然でした。
XでUQモバイルユーザー向けのGoogle AI Proキャンペーンを見かけたのが、ブログリブートの直前です(不定期でやっているキャンペーンのようです)。「ちょっと賢いGeminiが使えるなら試してみるか」という軽い動機でした。
それまでもChatGPTやGeminiとの壁打ち自体はしていました。ヨウカンラボのコアである記事「フィットボクシングで痩せた話」を作るのに、おそらく相当数のチャットを開いて壁打ちしていた記憶があります。
でも生成される文章に違和感があって、「何か違うな」とずっと感じていたんです。同じ内容の記事を何本も書いて、没を繰り返していたんです。
ところが、少し賢くなったGeminiに話しかけていくうちに、何かが変わりました。ブログの悩みをそのまま投げていくうちに、気がついたら9年ぶりに記事が書けていた。
気合が戻ったわけじゃありません。相談相手ができただけで、指が動き始めたんです。
① Geminiをブログ作業に組み込む
壁打ちから始まり、カスタム指示で自分仕様に少しずつ育てていく。「文章構成」「SWELLの装飾」を教え込む感覚で。
② カスタム指示の整備
SWELL装飾済みMDが立ち上がる骨格ができる。
③ アンチ君(Antigravity)の実装
「下書きよろしくー」の合図でMDファイルをWordPressに流し込む係として、最後に加わる。Claude Codeと迷ったが、Geminiに相談していくうちにAntigravityが浮かび上がった。
順番に理由があります。まず「書ける状態」を作らないと、流し込みツールを整備しても意味がないので。だからGeminiとの関係構築が先でした。
アンチ君の実装には約4時間格闘しました。技術者ではないボクには設定画面の用語が9割意味不明で、Geminiを呼び出しながら手探りで進めました。動画やWebで検索すればスムーズに導入できたと思うのですが、Geminiだけで実装できるか実験してみたかったというのも正直なところです。
最初に装飾済み下書きが立ち上がった時の第一印象は、「……しょぼくない?」でした。装飾は一部しか反映されていないし、レイアウトは崩れている。エラーブロックがでたり、クラシックブロックで生成されたり…。安堵より落胆の方が大きかったです。
でも、何度かアンチ君と対話を重ねるうちに、装飾が綺麗に立ち上がるようになりました。
ボクがやったのは、エラー画面のスクショを撮って「これ直して!」とアンチ君に渡しただけ。 すると、彼は自律的にエラーの原因を探り、修正案を出してくれるんです。
これ、もしかしていけそう?
アンチ君が「しょぼい」第一印象からどう育っていったか。その記録は別記事にて執筆予定です。
3層分業の全体図:書く脳・装飾する脳・流し込む脳を分ける
「全部1人でやるのをやめる」、ボクが辿り着いた答えでした。
書く脳・装飾する脳・流し込む脳。この3つを、別々の担当に分けることにしたんです。
ボクの半自動化ワークフロー:3層の全体図
スキマ時間にスマホから、生の感情をGeminiに投げます。書きたいネタ・失敗談・読者に伝えたい温度感を。文章になっていない段階で全部吐き出します。Geminiがブログの管理を引き受けてくれているので、雑談の流れからそのまま記事化することもあります。SWELL装飾タグ込みのMarkdownファイルが出てきます。
完成したMDファイルをアンチ君に渡すと、タイトル・本文(SWELL装飾済み)・スラッグがセットされたWordPress下書きが立ち上がります。ボクがやることは、アイキャッチと抜粋を入れるだけ。
下書きを開いて、一次情報をさらに肉付けします。数値の確認、失敗談の追加、ふきだしの体温調整。ここだけは、AIには絶対に書けない部分です。
AIの指示を、一瞬でデザインへ。SWELLという土台が、ボクを「書くこと」に専念させてくれます。
雑談から記事が生まれるって、どういうこと?
Geminiとの会話が自然に骨格になる感覚は、使ってみないと伝わりにくいかもしれません。「記事を書こう」と構えるのではなく、悩みや気づきをそのまま投げる。気がついたら、一次情報たっぷりの下書きが立ち上がっています。カスタム指示の詳細は別記事に譲りますが、骨格は「役割定義・出力ルール・テーマ指定」の3層になっています。
なぜわざわざ3つに分けるのか。ここに、ボクなりの理由があります。
ボクは専門家ではないですが、人間の脳はシングルタスクしか実行できないと言われています。複数のことを抱えていても、処理は1つずつ。20代の頃は切り替えが速くて気にならなかったです。でも40代のボクには、切り替えのたびに体力と気力が削られていく感覚があります。
だったら、最初から分けてしまえばいい。書く時は書くだけ。装飾の判断はGeminiに委ねる。流し込みはアンチ君に任せる。シングルタスクの連続にすると、最後まで完走できる。これがボクの実感です。
ここで、別記事のリブート率の話とつながってきます。「リブート率=時間収益スコア ÷(判断コスト × 撤退コスト)」という考え方があります。キャプションBOXを毎回選んで色を迷う——この判断コストが、分母を重くしていました。Geminiが文脈から自動で装飾を選ぶようになると、判断コストがほぼゼロになります。分母が1×1に近づくほど、リブート率は上がる。半自動化ワークフローは、その設計思想そのものです。
そして、この3層が機能するのには理由があります。SWELLという土台があるからです。
Geminiが指定した装飾タグをそのまま受け止めてくれる。ビジュアルエディターで直感的に触れる。だからアンチ君が流し込んだ下書きを、ボクがストレスなく仕上げられる。SWELLが土台になっているから、3層に分けても破綻しないんです。
土台があって初めて加速できます。前の記事に書いたこの言葉が、ここにも効いています。

「半自動化」であって「自動化」じゃない:ヨウカンが監督である理由
ここまで読んで、こう思った方もいるかもしれません。
結局AIに書かせてるだけで、記事に魂がないんじゃないの?
これ、ボクが一番気をつけているところです。
実は、この記事の骨格は新たな仕組みであるClaudeが担当しています。現在のワークフローは3層からさらに進化していて、こうなっています。
- Claude:執筆担当。日本語の文章力を買っています
- Gemini:相談役。壁打ちとカスタム指示の整備を担当
- アンチ君:下書きをWordPressに流し込む係
- ヨウカン:監督。一次情報の肉付け・違和感の微調整・最終判断
ボクがやっているのは「自動化」ではなく、「半自動化」です。AIに丸投げして終わりにはしていません。
40本以上の記事を書いてきて、流し読みでも分かるようになりました。ボクらの日常にはAIが本当に溢れています。iPhoneでスマートニュース(アプリ)を見ていると、「あ、これGeminiで生成してるな」「これClaudeだな」「一次情報入れずに公開しているな」と。記事の熱量で判別できるんです。
実は、この記事自体がその典型的な実演でもあります。最初は約9,000字に膨らんだ下書きを、Claudeへの指示を整理して立て直しました。半自動化ワークフローを語る記事が、半自動化で書かれています。
ある意味、一番正直な実例です。
Googleは検索エンジンにおいて、エクスペリエンスを重視しているように、差別化できるのはAIには書けない一次体験しかありません。だから、ボクは自動化ではなく半自動化を選んでいます。
では、半自動化でどこを削って、どこに時間を使っているのか。
| 工程 | 所要時間 | 担当 |
|---|---|---|
| Geminiとの壁打ち・思考整理 | 約20分 | ボク+Gemini |
| 執筆・ブラッシュアップ | 約10分 | Claude |
| アンチ君への流し込み | 約5分 | アンチ君 |
| 魂の肉付け(最終仕上げ) | 約55分〜 | ボク |
装飾の判断コスト60分が消えた分、その時間をまるごと「AIには書けない部分」に投入できるようになりました。数値の整合確認、失敗談の追加、ふきだしの体温調整。ここだけは、ボクにしかできない作業です。
ただし、体感値です。Geminiとの雑談から一気に記事化できた日は60分以内で公開まで行けることもあります。逆に、WordPressに流し込んだ後のリライトに半日かかった記事もあります。結局、熱入れ作業が一番時間がかかるのです。それは今も変わっていません。
完璧主義は、ズボラな仕組みの最大の壁です。エラーが出たら、その都度Geminiに相談して直せばいい。そうやって「動きながら直す」楽しさを、ようやく知りました。
このワークフローは、まだ完成形ではありません。
アイキャッチや記事内画像もAI生成を組み込みたいのですが、ボクの理想にはまだ遠く、使い物にならないのが現状です。流し込み担当の「アンチ君」も、機嫌を損ねてエラーを吐き出し、Mac mini M4の前で試行錯誤を繰り返す夜もよくあります。
完璧なワークフローではないけれど、「8割できれば公開する」というスタンスで動き続けること。
それが、完璧を待つよりずっと価値があるとボクは思っています。
- Q. SWELLで装飾作業を半自動化するには?
-
結論から言うと、ブログテーマの「SWELL」と、AI(GeminiやClaude)への「カスタム指示」の2つがあれば骨組みは作れます。
ボクの場合はさらに「Antigravity」を組み合わせて流し込みを効率化していますが、まずはSWELLの装飾ルールをAIに教え込む「自分専用の指示書」を整えることが第一歩になります。
- GeminiとClaude、どちらか一つを選ぶならどちらがおすすめですか?
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- Gemini: 初めてAIに触れるならこちらがおすすめです。GoogleドキュメントやGmailなど、各種サービスとの連携が強力で、利用制限も比較的緩めです。40代の忙しい日常を幅広く支えてくれる万能選手といえます。
- Claude: 「ブログの文章力」にこだわるなら一択です。分析が鋭く、日本語の表現力が桁違いに高いのが特徴です。ただし、Proプランでも利用制限(トークン)が厳しいため、カスタム指示で効率化するなど、少し「乗りこなし」に工夫が必要な、玄人好みの相棒です。
- AIに執筆を頼むと、記事の熱量や個性が消えてしまいませんか?
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完全に丸投げする「自動化」では個性は消えます。だからこそ「半自動化」という線引きが重要です。
ボクのワークフローでは、AIに任せるのは「装飾のタグ付け」や「記事の骨格作り」といった「叩き台」を仕上げます。いわば機械的な作業まで。
最後に自分自身の一次情報(泥臭い失敗談や実体験に基づく数値データ)を肉付けする工程を一番大切にしています。この記事も、そうした「魂入れ」を経て公開しています。
- 有料ワードプレステーマやAIの月額費用がかかりますが、元は取れるのでしょうか?
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作業時間の短縮によって生まれる「余裕」には、費用以上の価値があると考えています。
1記事あたり60分かかっていた装飾作業が5分に短縮されれば、浮いた55分を「次の記事の構成」に充てることができます。9年停滞していたボクにとって、SWELL(17,600円)やAIへの支出は、もはや過去のような「無益な維持費」ではなく、再起動を力強く支える「加速エンジン」そのものです。
仕組みで「書く脳」を解放すれば、40代パパのボクでもパンチを打ち続けられることがわかりました。
まとめ|書く脳を解放する仕組みが、9年止まっていた指を動かした
- 装飾60分の消耗源は「書く脳と装飾する脳が別物だった」こと
- 3層分業はGemini→カスタム指示→アンチ君の順番で育てていく
- 「下書きよろしくー」の一言でSWELL装飾済みMDが立ち上がる仕組み
- エラーが出ても止まらない「スクショ→相談」の対話型運用
- 半自動化とは「丸投げ」ではなく、書く脳を解放して一次情報に集中する仕組み
AIの月額費用がかかるけど、コスト的にどうなの?
正直な話をします。装飾60分が消えた時点で、ボクの体感ではすでに時間換算で元が取れています。ただ、コストの感じ方は作業時間とお小遣いの状況次第なので、「ご自身の装飾にかかっている時間と相談してください」としか言えません。ボクの場合は、9年止まっていた指が動き出した夜に、答えが出ました。
この半自動化の土台になっているのが、SWELLです。GeminiやClaudeが指定した装飾タグを受け止めて、アンチ君が流し込んだ下書きをビジュアルエディターで仕上げられる。
この土台なしに、3層分業は機能しませんでした。
ボクが8ヶ月眠らせた「SWELL」が、9年止まっていた指を動かす加速エンジンになりました。ご購入を検討中の方は、公式サイトで最新情報をご確認ください。
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