ヨウカン「Xで『AIを育てるならハーネス』って見かけたけど……ハーネスって何? 自分が使っているChatGPTにも関係あるの?」
2026年10月18日、ボクも日記に同じことを書いていました。「うちの仕組みは出来上がっているのかな?」「ハーネスってそもそも何?」。毎日AIと記事を作っているのに、言葉の意味は分かっていなかったんです(笑)
ヨウカンラボのヨウカンです。元小学校教師の、40代の非エンジニアです。本記事では、AIハーネスの意味と、ボクがMac miniの作業フォルダで5か月育ててきたファイルの増え方を、実際の件数で書いています。読むと、ChatGPT・Claude・Geminiのどこに何を書けばいいかと、今日からできる育て方が分かります。
- AIハーネスの意味と、ChatGPT・Claude・Gemini・Claude Code・Codexで書く場所
- ボクの作業フォルダが5か月でどう増えたか(CLAUDE.md・訂正の記録・メモリの実数)
- 育て方は「同じ注意を2回したら1段上げる」と「増えたら削る」の2つ
- 今日そのまま貼れるルールの1行と、訂正メモの型・プロンプト2つ
AIハーネスとは、AIが毎回読むルールと検品をひとまとめにしたもの
AIハーネスは、AI本体の外側に付ける仕組みのことです。ボクの場合は、ルールのファイル、作業の手順書、直した間違いの記録、公開前の検品の4つ。AIの頭そのものは会話をまたいで覚えないので、会話のたびにこれを読ませて動かしています。ChatGPTの「メモリ」のような機能も、会話の外に置いたメモを読ませる仕組みです。
ハーネスは、もとは馬につける道具のことです。力の強い馬を、行きたい方向へ走らせるためのもの。AIの頭そのものはボクには変えられないので、毎回渡すファイルのほうで走る向きをそろえます。「AIを育てる」と言うときに育っているのは、この外側です。
ボクのClaude Codeでは、ファイル4つがハーネス
ボクが使っているClaude Code(パソコンの中のファイルを読み書きしながら作業するAI)だと、ハーネスの中身はこの4つです。
| 実際の名前 | 役割 | 書く人 |
|---|---|---|
| CLAUDE.md | ボクは誰で、誰に向けて、どんな言葉で書くか。会話の最初に必ず読まれる | ボク(Claude Codeに手伝ってもらう) |
| メモリ | ボクに直された内容を、1つずつ書き留めるメモ帳 | Claude Code |
| Skills | 記事を書く・装飾を組む、など繰り返す作業の手順書 | ボク(同上) |
| yokan_verify.py | 言葉づかい・数字・リンク切れを機械で検査する。合格しないと公開しない | Claude Codeに日本語で頼んで書いてもらった |
ボクの頭の中では、これは鍋料理です。CLAUDE.mdやメモリや手順書が具材で、それを全部包んで、会話のたびに火にかけるのが鍋。この鍋ごとがハーネスです。


ChatGPT・Claude・Gemini・Claude Code・Codexで、書く場所はこう違う
どのAIにも、会話のたびに読ませる場所があります。チャットで話すAIなら設定画面、ファイルを読み書きするAIなら作業フォルダの中のファイルです。2026年10月21日に、各社の公式ヘルプで確かめた場所はこうでした(メニューの名前は、アプリの版で変わることがあります)。
| 名前 | どんなAIか | 毎回読ませる場所 |
|---|---|---|
| ChatGPT | OpenAIの、チャットで話すAI | パソコン:設定→「パーソナライズ」→「カスタム指示」 スマホ:設定→「ChatGPTをカスタマイズ」 |
| Claude | Anthropicの、チャットで話すAI | 左下のイニシャル→「設定」→「Claudeの指示」 |
| Gemini | Googleの、チャットで話すAI | 「設定とヘルプ」→「パーソナル インテリジェンス」→「Gemini へのカスタム指示」 |
| Claude Code | Anthropicの、パソコンの中のファイルを読み書きしながら作業してくれるAI(Claudeの有料プランで使える) | 作業フォルダの CLAUDE.md(と、Claude Codeが書くメモリ) |
| Codex | OpenAIの、ファイルを読み書きしながら作業してくれるAI | 作業フォルダの AGENTS.md |
AGENTS.mdは、Codexが作業の前に読む説明書のファイルです。Claude Codeの公式の説明によると、作業フォルダにCLAUDE.mdが無いときは、Claude CodeもAGENTS.mdを読んでくれます。2つのAIを使い分けている人は、説明書を1枚にまとめられるわけです。
ボクは、ChatGPTを使った後、Geminiのカスタム指示を経て、いまはClaude Codeが中心です。書く場所が変わっても、育て方は同じでした。
Mac miniの作業フォルダは、5か月でこう育った
ファイルの変更を日付つきで残す仕組み(git)で数えると、2026年5月11日から10月21日までに、CLAUDE.mdは37回書き換わりました。訂正の記録は68件、メモリは189個あります。どれも一度に作ったものではなく、作業の中で1行ずつ足してきたものです。


CLAUDE.mdは、Geminiのカスタム指示から始まった
CLAUDE.mdの元になったのは、Geminiのカスタム指示です。Claude Codeを使い始める前、ボクはGeminiの設定画面に「ボクはこういう人で、こう書いてほしい」というルールを書いて使っていました。
Claude Codeに移るとき、その中身を渡して、CLAUDE.mdを作ってもらいました。gitで記録を取り始めた5月11日の時点で、もう165行あります。Geminiで育てていたものを、そのまま引っ越しただけでした。
Geminiのカスタム指示をどう組んでいたかは、当時の記事に書いています。


メモリは7〜8月、訂正の記録は10月にいちばん増えた
月ごとに数えると、メモリは7〜8月、訂正の記録は10月に多く増えていました。10月は、ボクが公開前の記事を目で見て、細かく直した月です。
| 月 | メモリ(その月に作られた・作り直された数) | 訂正の記録(mistakes.md) |
|---|---|---|
| 2026年5月 | 8 | 0 |
| 6月 | 17 | 7 |
| 7月 | 54 | 6 |
| 8月 | 57 | 8 |
| 9月 | 37 | 16 |
| 10月(21日まで) | 17 | 31 |
※2026年10月21日にボクが数えた値。メモリは今残っているファイルを、ファイルの作成日で数えたもの(書き直したファイルは新しい月に入る・整理して別の場所へ移した18個は除く)。mistakes.mdは6月から書き始めました。
mistakes.mdは、メモアプリのObsidianに置いている訂正の記録です。1件ごとに日付と、何を間違えて、次からどうするかを書いています。


育て方は「同じ注意を2回したら、1段上げる」
ボクの育て方は、これだけです。1回目の注意は記録に1行書く。同じ注意が2回目なら、手順書に書き足す。目では見落とすものは、検品の機械に見張らせる。
育ったかどうかは、同じ注意を2回しなくてよくなったかで見ています。AIが賢くなったかどうかは、ボクには測れません。でも「また同じことを言っている」が減ったかどうかなら、毎日の作業で分かります。


1回目は、mistakes.mdとメモリに1行
注意したことは、その場で1行の記録にします。たとえば10月21日、Claude Codeが書いた下書きに「半分はそうで、半分は違います」という言い回しが何度も出てきました。AIがよく使う口癖です。これを1行、mistakes.mdに足しました。
メモリのほうは、Claude Codeが自分で書き足してくれます。ボクがやるのは「今のは覚えておいて」と言うことだけです。
2回目は、Skills(手順書)に書き足す
同じ注意が2回目なら、手順書に書き足します。Skillsは、記事を書く・リライトする、といった繰り返す作業の手順を書いたファイルです。Claude Codeは、その作業をするときだけSkillsを読み込みます。
Skillsを使う理由は、毎回読むCLAUDE.mdを短く保てるからです。記事を書くときにしか要らない注意まで全部CLAUDE.mdに書くと、関係のない作業のときにも毎回読ませることになります。
実例です。10月20日、Claude Codeが「検索上位に〇〇の記事が0件だから、ここは空いている」と書いてきました。ボクは「0件は、読みたい人がいないだけかもしれないよ」と返しました。同じ注意は、これが2回目です。そこで、記事を書く手順書に「空いていると書く前に、検索数と、無い理由を1行書く」と足してもらいました。
使い始めた頃のボクは、「Skills」という言葉しか知りませんでした。検品やファクトチェックの仕組みも、なぜ足したのか今では覚えていません。困るたびにAIと話して、そのとき要ると思ったものを足してきた、というのが本当のところです。
目で見落とすものは、yokan_verify.pyが止める
目で見ても気づきにくい間違いは、検品の機械に任せます。yokan_verify.pyは、2026年6月30日に足してから25回書き換えた、小さなプログラムです。
10月20日、ある記事の「よくある質問」の部分で、閉じる記号が1つ抜けたまま公開されてしまいました。WordPressの編集画面がエラーになり、パソコンで開くと画面が固まる。ボクが目で見つけたときには、もう公開されていたんです。
その日のうちに、yokan_verify.pyへ「開く記号と閉じる記号の数を数えて、合わなければ不合格」という検査を足してもらいました。これで、同じ抜け方をした記事は公開の前に止まります。
CLAUDE.mdは、232行から143行に削った
ルールは、増やすほど守られにくくなります。Claude Codeの公式の説明では、CLAUDE.mdは1ファイル200行以下が目安で、長いと文脈(AIが一度に見られる量)を多く使い、指示が守られにくくなるとされています(2026年10月21日に確認)。
ボクのCLAUDE.mdは5月25日に232行まで増え、6月13日には143行まで削っています。200行という目安は、Anthropicの公式の文書を読んで知りました。削る作業は、ほとんどClaude Codeに手伝ってもらいましたけどね(笑)


削り方は単純です。検品の機械が見張っているルールは、CLAUDE.mdから外しました。機械が止めてくれるなら、毎回読ませる必要はないからです。記事を書くときだけ要るルールは、手順書のSkillsへ移しました。
メモリにも上限がありました。Claude Codeがメモリの目次(MEMORY.md)を読むのは、最初の200行か25KB(日本語でおよそ8,000字)まで。2026年9月1日、ボクの目次は25KBを超えていて、後ろのほうが読まれていなかったと分かりました。いまは1つの話題を1行に束ねて、上限の手前に収めています。
メモリもCLAUDE.mdも、毎日少しずつ調整しています。目的は2つです。トークン(AIが読む文字の量の単位)を節約すること。粒度(ルールの細かさ)を変えて、精度(答えの正確さ)を上げること。ちなみに今のCLAUDE.mdは219行。目安を少し超えているので、次に削る行を探しているところです。
AIは知っていても提案してこない。だから「先に提案して」と書いた
AIは便利な機能を知っていても、こちらが聞かないと使わないことがあります。ボクのハーネスが大きく育ったきっかけも、ほとんどがボクの「これ使えない?」でした。
2026年9月29日、ボクは折りたたみスマホの原寸の型紙をClaude Codeに作ってもらいました。出てきたのは、しょぼい型紙。思わず笑ってしまいました。
そこで「Claudeのデザイン機能(Claude Design)を使ったらいいんじゃない?」と聞いてみたんです。作り直された型紙は、カメラの位置やボタンまで入った、ひと目で形が分かるものでした。機能は知っていて、ボクが聞くまで使わなかっただけでした。
このやり取りはメモリに1行残し、10月3日からは記事のアイキャッチもこの機能で作るのが決まりになりました。CLAUDE.mdにも10月12日、「頼まれた範囲の外でも、知らないと損することに気づいたら、最後に一言伝えて」という決まりを足しています。
チャットで話すAIなら、こんな1行で同じことができます。
私が知らない便利な機能や近道があれば、作業の前に先に提案して。
【コピペOK】今日10分でできることと、そのあとの育て方
今日10分でできるのは、ルールの1行を貼ることと、直したことを1行残すことです。2回目と月1回の手順は、そのときが来たら使ってください。
① 今日:ルールを1行貼って、直したことを1行残す
まず、使っているAIの設定画面に、ルールを1行貼ります。最初の1行は、たとえばこれで十分です。
答えは結論を1行目に。理由はその後に短く。
- ChatGPT:設定→「パーソナライズ」→「カスタム指示」(スマホは設定→「ChatGPTをカスタマイズ」)
- Claude:左下のイニシャル→「設定」→「Claudeの指示」
- Gemini:「設定とヘルプ」→「パーソナル インテリジェンス」→「Gemini へのカスタム指示」
次に、AIの答えを直したら、その場でこの形で1行残します。メモアプリでも、スマホのメモでもかまいません。
〇月〇日|AIが〇〇と書いた|次からは〇〇にしてもらう
たとえば「10月21日|答えが長くて、結論が最後にあった|次からは結論を1行目に書いてもらう」。これだけで、2回目に気づけるようになります。
② 2回目:AIにルールの1行を作ってもらう
同じことを2回直したら、その会話の中でこう頼みます。出てきた1行を、①と同じ設定画面に足してください。
さっき直してもらった〇〇を、次の会話でも守れるようにしたい。カスタム指示に足す1行の文にして。短く、具体的に。守れなかったときに、どこを見れば分かるかも添えて。
③ 月1回:AIに削る候補を出してもらう
ルールが増えてきたら、月に1回、今のカスタム指示を全部貼って、こう聞きます。消すかどうかを決めるのは自分です。
このカスタム指示を読んで、①もう書かなくても守れていそうな行 ②ほかの行と重なっている行 ③あいまいで守りにくい行、を挙げて。消すかどうかは私が決めるので、理由を1行ずつ添えて。
ボクのCLAUDE.mdも、この3つの繰り返しで育ってきました。
よくある質問
Q:ハーネスエンジニアリングとは何ですか?
A:AIが正しく仕事を続けられるように、AIの外側(指示・道具・検品のしくみ)を組み立てる考え方です。2026年に入って急に検索されるようになった言葉で、主にAIを使った仕組みを作る会社や開発者の間で使われています。ボクがやっているのは、それを使う側の小さな版です。
Q:プログラミングの知識は必要ですか?
A:ボクは使っていません。CLAUDE.mdもメモリも手順書も、普通の日本語で書いたファイルです。検品のyokan_verify.pyだけは小さなプログラムですが、「公開前にこういう検査をしたい」と日本語で頼んで、Claude Codeに書いてもらいました。
Q:ChatGPTのメモリと、カスタム指示は何が違いますか?
A:カスタム指示は自分で書くルール、メモリは会話の中からAIが覚えておく情報です。Claude Codeも同じ分け方で、CLAUDE.mdはボクが書き、メモリはClaude Codeが書き足します。どちらもハーネスの具材です。
Q:無料プランでもハーネスは育てられますか?
A:育てられます。ChatGPTのカスタム指示は無料プランでも使え、1,500文字まで書けます(2026年10月21日に公式ヘルプで確認)。訂正メモの1行は、紙のメモでも始められます。ボクが使っているClaude Codeは、Claudeの有料プランで使っています。
まとめ|AIハーネスは、直したことを1行ずつ足して、ときどき削るファイル
AIハーネスは、AIが毎回読むルール・手順書・訂正の記録・検品をひとまとめにしたものです。AIの頭は変わらなくても、この外側は毎日育てられます。
- 書く場所は、ChatGPT・Claude・Geminiなら設定画面、Claude CodeならCLAUDE.md、CodexならAGENTS.md
- ボクのCLAUDE.mdは、Geminiのカスタム指示から始まって5か月で37回書き換わった。訂正の記録は68件、メモリは189個
- 育て方は、同じ注意を2回したら1段上げる(記録→手順書→検品の機械)
- 増えたら削る。CLAUDE.mdは200行以下が公式の目安
ボクがやってきたのは、同じ注意を2回しなくていい仕組みを、毎日少しずつ足すことだけです。完璧なルールを最初から書かなくて大丈夫。直したことを1行残すところから始めれば、ハーネスは少しずつ育っていきます。
どこから手をつけるか迷ったら、上の①のルール1行と訂正メモだけ、今日の会話で1回試してみてください。
このハーネスで、9年止まっていたブログがどう動いたか。紹介料の数字と、その先のルール作り(穴埋めの3行)まで書いた記録です。


Claude Codeを、プログラミングを知らないボクがどう始めたかは、手順の記事にまとめています。










