「なんでうちの子は、宿題をやらないんだろう……」
宿題やらない小学生の子に、声をかけても動かない。怒ればその場では動くのに、翌日にはまた同じ。ため息まじりに、ここへたどり着いた方もいると思います。
わが家には、小4のお姉ちゃんと小1の弟がいます。お姉ちゃんは何も言わなくても、自分で宿題を片付けます。弟は、まだ始めるところを親と一緒にやっている途中です。同じ家でも、学年と子どもによって、親の関わり方はまるで変わりました。
本記事では、小学校で担任をしていたボクが、自分の家で学年ごとに変えている関わり方と、家族で決めた「ゆるいスケジュール」を書いています。悩むのは、子どもと向き合おうとしているから。向き合っていなければ、そもそも悩みませんよね。
- 学年ごとに、親がどこまで関わればいいか(小1と小4のわが家の例)
- 今夜、家族で決められる「ゆるいスケジュール」3つ
- 宿題をやってこない子を、担任はどう見ているか
- 悩みごとに、次に読むといい記事
小学生が宿題をやらないのはなぜ?よく言われる原因を、わが家に当てはめた
原因は1つではなく、同じ家の中でも子どもと学年で違いました。わが家の小1は「始めるまで」と「遊びが先」でつまずき、小4はほとんど困っていません。よく言われる原因を、わが家の様子と次に読む記事に並べてみます。
宿題の記事でよく見る原因は、ゲームや遊びが先になる、やる意味が分からない、難しい、テレビなどで集中できない、あたりです。どれも外れてはいません。ただ、全部がうちの子に当てはまるわけでもありませんでした。
| よく言われる原因 | わが家で見えたこと | 次に読むなら |
|---|---|---|
| 始めるまでが重い | 小1の弟は座るまでが長い。小4のお姉ちゃんは、ほとんど迷わない | 小1の「2分だけ」の声かけ |
| 遊びが先になる | 小1の弟は、プリントが終わると漢字ノートに移らず遊びへ走っていく | この記事の「ゆるいスケジュール」 |
| 分からなくて手が止まる | テストは点が悪くても叱らず、解き方を一緒に確かめている | この記事の「3つのほかに、わが家で決めていること」 |
| テレビで気が散る | テレビがついていると、弟はすぐそっちを見る | この記事の「3つのほかに、わが家で決めていること」 |
| 親の声かけが逆効果 | 怒るとその日だけ動いて、翌日は元どおり | 怒ってしまう日の話 |
ちなみに、怒った日は、その日だけ動いて終わりでした。叱った日より、「今日は丁寧だね」と声をかけた日のほうが、弟はうれしそうにしています。
「なんで宿題やらないの?」の原因探しで止まってしまうと、親のほうが疲れてしまいます。
わが家で見ているのは、「何が原因か」より「いま何年生で、どこまで自分でできるか」です。同じ「やらない」でも、小1と小4では、親の出番がまるで違うからです。
学年でどう変わる?親が見る範囲を、小1と小4で変えています
いまのわが家の2人を並べると、親の出番はこう違います。小1の弟には、始めるところに付き合う。小4のお姉ちゃんには、任せて見守るだけ。その間の小1〜3の頃に、お姉ちゃんは宿題の時間を自分で選びました。

| 学年 | わが家の宿題 | 親の出番 | 本人がしていること |
|---|---|---|---|
| 小1(いまの弟) | 算数・国語のプリント、漢字ノート、音読、学習カード | 始めるところに付き合う・明日の準備を確かめる | 2分のあとに続けるかを決める |
| 小1〜3(お姉ちゃんの頃) | 小2〜3ごろから、プリントの日と、iPadに宿題が届く日がある | 宿題の時間を一緒に話し合う | やりやすい時間を自分で選ぶ(夕食前) |
| 小4(いまのお姉ちゃん) | 漢字ノート、音読、プリントかiPadの動画、自主学習ノート | 見守るだけ | 時間の調整も、始めることも |
わが家の場合です。宿題の中身や、端末の種類、宿題に使い始める学年は、学校によって違います。わが家には小5・小6の子がいないので、そこから先は書いていません。
小1:時間の感覚がまだない弟には「お姉ちゃんと一緒に」
うちの小1は、まだ時間の感覚がつかめていません。だから「何時からやるよ」ではなく、「お姉ちゃんと一緒に動こうね」と声をかけています。
1年生の宿題は、短いものが何種類もあります。1つ終わるたびに手が止まるので、親の出番は「始めるところ」。わが家では、お姉ちゃんが宿題を始めたら弟も隣に座る、を合図にしています。

上のきょうだいがいない家なら、合図はタイマーと声かけで代わりになると思います。わが家でも、弟には2分のタイマーと声かけを試しています。

始めるときの声かけ(「まず2分、丁寧に。鳴ったらやめてもOK」)は、言葉そのままで別の記事に書いています。
👉 小1の宿題の中身と、始めるまでが長い子への「2分だけ」の声かけはこちら

小2〜3:iPadで宿題が届くようになった
学年が上がると、学校から配られたiPadに宿題が届くようになりました。お姉ちゃんが宿題の時間を自分で選んだのも、小1〜小3のこの頃です。
届くのはプリントだけではありません。先生が算数の解き方を説明している動画が、iPadに配信されてくることもあります。予習なのか復習なのかは、正直ボクもよく分かっていません(笑)。紙のプリントの日もあるので、紙とiPadが混ざっている感じです。
先生の授業が動画で家に届くなんて、ボクの時代には無かったので、正直けっこうな衝撃です。
宿題をやる時間は、小1〜小3の頃に何度か話し合って、お姉ちゃんが「やりやすい」と自分で選びました。それが夕食前です。
親が決めた時間ではなく、自分で選んだ時間。だから続いたんだと、ボクは思っています。
小4:時間の調整も、本人がしている
小4のお姉ちゃんには、宿題のことで声をかけていません。親がしているのは、見守ることくらいです。
小4の宿題も、中身は1年生と意外と似ています。漢字ノート、音読、プリント。そこにiPadで届く動画や、自主学習ノートが加わる日があります。
お姉ちゃんは、やり方を教えたらすんなりやるようになりました。今は何も言わなくても、自分で時間を調整しています。週に1回ある英語教室の日は、早めに宿題を終わらせてから出かけていきます。
お姉ちゃんに伝えてきたことの1つが、友だちとの約束です。わが家は、友だちとの遊びを優先してOK(宿題はもちろん、あとでこなしてもらいます)。そのかわり、学校から帰ってきて遊ぶ約束をしてきたなら、キチンと守る。友だちを待たせない。
じゃあ、学年が上がれば勝手にやるようになるのか?
そこまでは言い切れません。お姉ちゃんの場合は、宿題の時間を自分で選んだことが大きかったと、ボクは思っています。弟が同じ道をたどるかは、まだ分かりません。
姉と弟、同じ教え方なのになぜ違う?子どもの前では比べません
同じ親が同じように教えても、反応は子どもによって違います。だから、小1の弟に「お姉ちゃんはやっているよ」とは言いません。
お姉ちゃんは自分で回り始め、弟は、まだ座るまでに時間がかかる段階です。同じ家、同じダイニングテーブル、同じ親です。子どもは十人十色です。
正直、ボクも奥さんも「はぁー」とため息が出る日はあります。それでも、比べる言葉は子どもの前では使いません。お姉ちゃんも最初は、やり方を教わるところからでした。
宿題はいつやる?わが家は「ゆるいスケジュール」を3つだけ決めた
わが家は夕食前です。帰ってから寝るまでの「やること」を3つのかたまりにして、だいたいの時間と一緒に決めています。宿題と明日の準備、お風呂と歯磨き、寝る時間です。
きっかけは、子どもたちの生活リズムが一時期乱れて、寝るのが遅くなったこと。「このままではダメだね」と親子で話し合いました。
ボクが聞いたのは「この時間でできそう?」「宿題はいつがいい?」くらい。いつ何をするかは、子どもたちに決めてもらいました。学校から帰ってからの「ゆる〜いスケジュール」です。
書いてある場所は、古くなったほぼ日の卓上カレンダーの、ホワイトボードの面です。朝のぶんも書いてありますが、帰ってからの分はこの3つです。

とはいえ、書いてある時間は目安です。実際に宿題を始めるのは18時ごろからが多いですし、このとおりにならない日もしょっちゅうあります(笑)。それでも良しとしています。
ボードを置いているのは、リビングのキッチンカウンター。時間が遅くなってくると、奥さんの「おいおーい。君たち〜、もう寝る時間だよー。やること終わっているのー?」の一声で済みます。
①宿題と明日の準備は、セットにする
宿題が終わったら、そのまま明日の準備まで。2つを組み合わせて、流れで進めるのがコツです。
宿題だけ終わって、ランドセルの中身はそのまま朝を迎える。小学生の家あるあるですよね💦 わが家は、ここを組み合わせました。
②お風呂と歯磨きも、セットで流す
お風呂から出たら、そのまま歯磨き。ここもセットにして、流れで進めます。ホワイトボードでは、このかたまりに「明日の着替えも用意」も入っています。
③寝る時間だけは決めておく
寝る時間は「21時30分までには寝てね」と決めました。ホワイトボードには「ねるっピヨ!!」と書いてあります(笑)。
宿題と準備、お風呂と歯磨きが終わっていれば、あとは寝るだけ。この状態にしてしまえば、子どもも親も楽です。
時間の感覚がまだない小1の弟は、ここでも「お姉ちゃんと一緒に」が時計の代わりです(上の子がいない家なら、タイマーが代わりになります)。この3つを家族で書き込めるシートを、記事の最後に置いておきます。
3つのほかに、わが家で決めていること:テレビ・お楽しみ・テスト
宿題の間は、テレビを消します。ゲームやマイクラは、宿題とやることが終わってから。テストは叱りません。
テレビがついていると、弟はすぐそっちを見てしまいます。大人だって、マルチタスクは苦手ですよね。
「宿題とチャレンジを終わらせて一緒にやろうぜ」。マイクラに誘うときの、わが家の順番の作り方です。「勉強しなさい」で気持ちを下げるより、楽しみを後ろに置いておく。「勉強しなさい」は、夫婦ともに言わないことにしています。
学校のテストを持ち帰ったら、良い点は一緒に喜びます。点が悪くても叱りません。そのかわり、どう解くかは一緒に確かめます。
先生は、やってこない子にどうしている?元担任の話
ボクは担任をしていた頃、宿題のことで家に連絡したことはありませんでした。やってこなかった分は、学校で取り戻せばいい、という考えでした。
「担任の先生から、宿題をやってこないので昼休みにやっています、と連絡が来た」。「宿題やらない 小学生」の検索結果の上位にも、こんな親の相談が出てきます。親としては、ドキッとしますよね。
先生の側にいた立場から、見えていたことを書きます。ただ、ここは先生によって考え方が大きく違うところです。ボク1人の話として読んでください。
宿題を忘れた子には、学校でやってもらっていた
宿題をやってこない子がいたら、放課後に少しだけ残るか、休み時間に「ここだけやろうね」。学校でやってもらう、というスタンスでした。
家庭に様子を伝えるのは、面談のときや、授業参観のあとの懇談会でした。
算数だけは、放課後に10〜15分の補習もした
宿題とは別の話ですが、算数だけは遅れてほしくありませんでした。放課後に、算数専科の先生と2人で10〜15分ほどの補習をすることもありました(チーム・ティーチング=複数の先生で一緒に教える形。このときは2人です)。
算数は、前の学年の内容の上に次が乗っていく教科です。つまずきは、小さいうちに拾っておきたかったんです。
家に連絡が来たら、どう受け止める?
ボクが家に連絡したのは、友だち関係のことや、何か問題が起きたときが多かったです。ただ、宿題のことで早めに知らせる先生もいると思います。連絡が来たからといって、責められているとは限りません。
宿題の扱い方も、先生によってかなり違います。ボクは毎日見て直していましたが、学年が上がると、隣の人とプリントを交換して丸つけをすることもありました。
先生は何十人も見ているので、家での取り組み方までは追いきれません。連絡が来たら、責められたと受け取るより、家での見方を少し変えるきっかけにすればいいと思います。家と学校は、見えている場所が違うだけです。
放っておいてもいい?わが家は「声をかけすぎない」
わが家は放っておきません。でも、声はかけすぎない。この線は、学年が上がるほど手放せるものが増えていきます。
小4のお姉ちゃんには、ほとんど声をかけていません。小1の弟で見ているのは、始めたか・終わったか・明日の準備ができたか、の3つくらいです。何を手放しているのかも含めた線引きは、別の記事にまとめました。
👉 疲れて「もうほっとこうかな」と思った日に読んでほしい、わが家の線引きはこちら
丸付けを家の外に出すなら?小1と小4で向き不向きが違った
わが家は、宿題とは別の家庭学習(タブレット教材)の丸付けと解き直しを、教材のほうに任せています。親は学校の宿題を見るだけにして、手を空けました。
ここも学年で違いが出ました。小4は自分で解き直しまで進め、小1は課題をサボって白紙で出した日もあります。渡せば勝手に回る道具ではないので、合う家・合わない家の話は別の記事に書きました。
👉 丸付けを手放したい家と、向かない家。小1と小4で試したタブレット教材の実録はこちら

よくある質問
Q:学年が上がれば、自分から宿題をやるようになりますか?
A:わが家の小4は、今は何も言わなくても自分でやっています。ただ、学年だけで変わったとは言い切れません。宿題の時間を、本人が自分で選んだのが大きかったと思っています。同じ家でも、弟はまだ途中です。
Q:小学生の宿題は、いつやらせるのがいいですか?
A:わが家は夕食前です。上の子が「やりやすい」と自分で選んだ時間でした。時刻だけで決めるより、「宿題と明日の準備」をセットにして、寝る時間を決めておく。それがわが家のやり方です。
Q:先生から「宿題をやってこない」と連絡が来たら、どうすればいいですか?
A:責められていると受け取らなくて大丈夫だと思います。ボクは担任の頃、宿題のことで家に連絡したことはなく、学校で取り戻してもらうスタンスでした。連絡するかは先生の考え方しだいです。家での見方を少し変えるきっかけにしてみてください。
Q:きょうだいで、宿題への向き合い方が違うのはなぜですか?
A:わが家でも、同じように教えても、上の子は自分で回り始め、下の子は座るまでに時間がかかる、と違いました。子どもは十人十色だなと思います。だから、子どもの前で比べる言葉は使わないようにしています。
まとめ|学年に合わせて、少しずつ本人に渡していく
- 宿題をやらない原因は、同じ家でも子どもと学年で違う
- 小1は始めるところに付き合い、学年に合わせて本人に任せていく
- きょうだいは、子どもの前では比べない
- 帰ってからは「宿題+明日の準備」「お風呂+歯磨き」「寝る時間」の3つだけ決める
悩みごとに、次に読むといい記事をまとめておきます。
| こんなとき | 次に読む1本 |
|---|---|
| 小1が、宿題を始めるまでが長い | 小1の宿題と「2分だけ」の声かけ |
| もう放っておこうか迷っている | ほっとく?声をかける?わが家の線引き |
| 家庭学習の丸付けまで手が回らない | チャレンジタッチを小1と小4で試した実録 |
| 親のほうが続かない | 2分ルールの始め方 |
ボクも、小1の弟の宿題では、いまもため息をつく日があります。それでも、お姉ちゃんも最初はやり方を教わるところからでした。弟は、いまその途中です。
今夜、家族で「帰ってからの3つ」だけ話してみませんか。決めるのは、子ども本人でいいんです。
お土産:家族で書き込む「ゆるいスケジュール3つ」シート(印刷用)
A4の1枚に、帰ってから寝るまでの「3つ」を家族で書き込める欄を入れました。セットにするものを書く欄と、寝る時間の欄、学年が上がったら見直す欄があります。学年が上がったら、消して書き直せるように、ラミネートしておくのがおすすめです。

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書き込むのは、できれば子ども本人に。親が決めた時間より、自分で選んだ時間のほうが続きやすい、というのがわが家の実感です。

